東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 
東葛の健康

No.250 2005年5月号

東葛病院−「日本医療機能評価機構」の審査に合格

より質の高い医療サービスの提供へ

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院内巡視を定期的に
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認定証

 「医療機能評価」とは、医療機関の役割や機能を第三者(日本医療機能評価機構)が中立的な立場で調査・評価すること。これを受審することで、より質の高い医療サービスの提供に役立てようというものです。東葛病院は3月28日、晴れて日本医療機能評価機構の認定基準を達成していることが認められ、認定証が交付されました。

「医療機能評価」とは?
 日本には現在約9000の病院がありますが、「医療機能評価」の審査に合格した病院数は3月末現在で1563。東葛病院もそのひとつに名を連ねたわけです。
 「医療機能評価」の調査項目は、まず大項目が6つあります(1・病院組織の運営と地域における役割。2・患者の権利と安全の確保。3・療養環境と患者サービス。4・診療の質の確保。5・看護の適切な提供。6・病院運営管理の合理性)。そしてこの6つの領域に基づく具体的な調査項目が577項目あります。
 受審にあたっての準備は大変なものとなりました。東葛病院では2003年1月から準備を開始。まずは「受審の意義」について全職員で徹底した論議を行いました。

病院の理念づくりから
 具体的な最初の作業は病院の理念づくりです(本ページ左上参照)。理念はあるべき病院の姿を文章にしたもので、時間をかけて論議し、解説と病院の基本方針も作成しました。
 受審の準備作業は、病院の具体的改善にもつながりました。例えば、ナースステーションの窓は指示書やポスターが貼られてふさがれ、患者様が外から声をかけにくくなっていました。本当の意味で患者様の目線に立って、とはなっていなかったということです。張り紙を全部はがして、必要なものだけ検討して貼るという風に変えました。
 このように、やってみて改めて気づくということが多々あり、この受審準備の取り組みは、職員の意識を変えることにもつながりました。
 こうして、2003年10月、2日間にわたる訪問審査を受けました。

よりよい医療の提供へ
「医療機能評価」は、5年後には再受審しなければなりません。東葛病院は今回の認定後も、月1回の院内巡視等を行いながら、医療の質の向上を目指しています。

写真認定を受けて

東葛病院院長 本間 章

 「医療機能評価」が病院に求めているのは、これまで民医連がかかげてきた理念に沿ったことがほとんどです。それが本当に実践されているか、今回第三者によって評価されたことは大変意義深い。
 今後は、今回評価していただいた東葛病院の医療を継続・発展させていくことが大切です。定期的な「院内巡視」や、新たに設置した「医療の質向上委員会」を通じて、病院全体として医療の質・安全を保つ活動を続けていきたいと考えています。


写真クスリ あ・れ・こ・れ

健康食品と医薬品の違いって?

「効果」の有無に気をつけて

東葛病院薬局長 中村 建

 先日、医薬品に関してお話をする機会があり、その席で30名くらいの方に「健康食品と医薬品って、どう違うと思いますか?」と聞いてみました。出てきた答えは、「健康食品は副作用が無い(少ない)」「健康食品は生薬というか漢方薬のように、効果がマイルド。」「健康食品は効果が出るまで時間が掛かる。」というような答えが圧倒的に多かったです。いかに健康食品が上手に私たちの中に浸透したかが分かります。
 天然のものだと副作用が少ないと信じている方がたくさんいらっしゃることも分かりました。最近の「スギヒラタケ」の死亡例、「アマメシバ」健康食品での12名の死亡例、「クロレラ」による皮膚炎、「ウコン」による重篤な肝障害も報道されています。天然のものだと副作用が無いというのは間違いです。
 しかし、何よりも健康食品と医薬品の違いは、「効果」です。医薬品は、臨床試験を行っています。臨床試験とは、治験薬を投与した人たちと、既存の効果があるとされている薬剤を投与した人たちの効果を比較します。「高血圧の薬」なら血圧を降下させる作用を、「潰瘍の薬」なら潰瘍を治したり、自覚症状の改善(胃痛など)について比較検討をします。そのような試験が厳密に行われた後に医薬品として承認され、世の中に出てきます。新薬の開発から臨床試験までに製薬会社は100億円単位のお金を要します。
 一方、健康食品はそのような臨床試験は一切行われていません。ですから、健康食品は薬効をうたうことは出来ません。また、さも薬効があるように「体験談」を多数掲載して宣伝しています。しかし、体験談は事実であるとしても、その健康食品に薬効があるか分かりません。簡単に言えば、「偶然」という事があるからです。健康食品を服用し始めて調子よくなった方は、服用しなくてもよくなったかもしれません。あるいは100人の方が同じ事をして、たった1人の良くなった経験が掲載されているかもしれません。
 将来有用とされる健康食品もあるかもしれません。しかし、消えていく健康食品が圧倒的多数だということも考える必要があります。


聴診器

 今回より聴診器というコラムを始めました。医師になって28年目になる呼吸器外科医ですが、身近な医療の話題から感じたことを紹介したいと思います★ところで、聴診器は診察のときに肺や心臓の音を聞く道具ですが、医師になりたての頃、大先輩から「大事なのは耳を澄まして聞くことではなく、右の耳と左の耳の間だよ」と教わりました。確かに、聴診器を通じて音が聞こえてきますが、問題はそれをどう解釈するかということです★同じことが他にもいえます。最近こんなことがありました。腎臓が悪くてクレアチニンという血液検査の値が高かった患者さんに、突然よい値が出て、病気が治ったのではと喜びました。しかし、どうも変だと思い担当の若い看護師に本当なの? 聞いたところ間違っていないとの返事でした★それでも納得がいかずもう一度検査し直したところ、ふだんの高い値がでてしまい、どうも前回の検査は何かが間違っていたようです。伝票に印字された数値がふだんと違う時どう考えるか、熟練したスタッフなら変だと思ったのでしょうが、若い人にそれは少し荷が重かったようです★最終的に患者さんの勘の方が正しく、患者さんから教えられて学んでいるのだと改めて考えさせられました。(川村光夫)



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