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東葛の健康

No.253 2005年8月号

カテーテル治療
経皮的冠動脈形成術を開始
劇的な症状の改善例も

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血管造影室で経皮的冠動脈形成術を行う医師たち

狭心症は心臓の酸欠状態
 心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。この心臓の筋肉へ酸素や栄養を供給している血管を冠動脈と言います。冠動脈が動脈硬化により狭くなると、心臓に十分な血液が供給されず酸欠の状態「虚血」になります。このような虚血性心疾患の代表的なものが狭心症と心筋梗塞で、高齢化社会の中でその数は徐々に増加しています。

狭心症のサイン
 狭心症の症状は前胸部、特に胸骨の裏面の圧迫感、しめつけられるような感じ、ものがつまるような感じですが、まれに肩こり、歯痛などを訴えられる患者様もいらっしゃいます。症状の持続時間は数分から15分程度で、安静にすることやニトログリセリンの服用で改善することが多いです。
 冷や汗や嘔吐を伴うほどの強い痛みを感じた場合や、15分以上経過しても改善しない場合は心筋梗塞に至っていることもありますので、大至急医師の診察を受けるようにしてください。
 しかし高齢の方や糖尿病の患者様は「無症候性心筋虚血」という、痛みを伴わない狭心症や心筋梗塞になっている場合も多く、より注意が必要です。

 

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カテーテル治療とは?
 血液検査や胸部レントゲン写真などの基本検査に続き、心エコー(心臓超音波)検査や運動負荷心電図などの検査を行います。虚血性心疾患が疑われる場合には、心臓カテーテル検査(冠動脈造影)を行います。
 虚血性心疾患の治療には薬物療法、カテーテル治療、バイパス手術がありますが、そのうちどの治療が適切かを判断するのが冠動脈造影検査です。3〜4日の入院で、主に左手首の動脈よりカテーテルを挿入して検査します。
 その結果、薬物療法では治療が困難な75%以上の狭窄を認めた場合、カテーテル治療かバイパス手術を行うことをお勧めしています。
 カテーテルの進歩に伴い、ほとんどの病変はカテーテルで治療することが可能になっています。カテーテル治療では図のように血管の狭窄部位にワイヤーを通過させ、バルーンで血管を拡張した後にステントを挿入します。
 この治療では拡張した血管が再び狭くなってしまう「再狭窄」が問題でしたが、最近開発された新たなステントにより再狭窄の確率は格段に減少しています。
 このカテーテル治療は5〜6日の入院で行っています。胸痛などの症状で困っていらっしゃる方、以前狭心症と診断され、足の付け根から検査をしたものの「もうコリゴリ」と思われている方などは、内科循環器外来にご相談ください。

※心臓カテーテル・血管に 挿入する細い管



写真クスリ あ・れ・こ・れ

さまざまな病気の原因になる便秘

生活習慣を改善し、腸内バランスを保つこと

看護師 石井智枝

今回は、便秘についてお話します。

原因はさまざま
 皆さんが便秘だと思うのはどんな時ですか。「便秘」にはさまざな症状がありますが、便通の回数が少ない、排便時に痛みを伴う、便通がないとお腹が苦しいなどの状態を便秘とよびます。女性に便秘の人が多いのは、男性より腹筋が弱いことや、排便を我慢しがちであったり、ダイエットをしたりなどが原因となっています。
 便秘の主な原因は、小食・朝食ぬき、食べ物の繊維不足、水分不足、がまん癖(習慣性便秘)、精神的ストレス、運動不足などがあげられます。腸の中に便が長い間留まると、便は腐敗を起こし多くの有害物質を作ります。
 腸の中には善玉菌、悪玉菌がバランスよく保たれていますが、有害物質の毒素が腸内の悪玉菌の増加を助け、様々な病気を引き起こす原因となります。

生活習慣の改善から
 便秘の治療はまず生活習慣を改めることから始めます。便秘を改善させる食品には、乳酸菌や酵母による発酵食品(チーズ、ヨーグルト、キムチ、味噌、納豆)、油脂類、炭酸飲料、繊維類の多い食品(緑黄色野菜類、根菜類、イモ類、豆類、玄米、こんにゃく、寒天、海藻、きのこ類)などがあります。

下剤の服用は短期間で
 それでも便秘が治らない場合は便秘薬を服用します。便秘薬としては、便量増量剤、下剤、腸管運動促進剤などがあります。
 下剤は習慣性になりやすいものもあるため、症状にもよりますが、できるだけ長期間の服用はさけたいものです。便秘薬を服用して、貧血がある、熱がある、激しい腹痛がある、吐き気がある、便に血が混ざっているなどの症状があったら医師または薬剤師に相談して下さい。



聴診器

その人らしい生き方

 先日98歳の寝たきり患者さんに胃ろう(胃に管を入れて栄養を入れる治療)をつくるという話がありました。東葛病院の中でも胃ろう造設はたくさんしてきましたが、98歳という年齢は最高齢になります。1人暮らしで施設に入所しているかたで自宅には帰れません。
 施設に入所中だと「食べられなくなったら、そのまま自然に最期をむかえる」ということが現実的には厳しく、施設スタッフやご家族とも話し合った結果でした。
 個人的には、「人間が食べられなくなる」ことは加齢のための生物としての自然ななりゆきと考えられます。しかし自宅で介護できないことなど様々な事情で、胃ろうを作らざるをえないこともあります。
 日本の文化にはどう「生きて行くか」ということはよく話題になりますが「どう人間らしく最期をむかえるか」いわゆる死生学については、まだあまり日常的な話題になっていません。当院でも倫理委員会で論議されていますが、「その人らしく」ということを大切にしていきたいものです。(松尾 芳)



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