東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 
東葛の健康

No.267 2006年10月号

東葛病院の医療 CT コンピューター断層撮影
画像診断が飛躍的に向上
新しいマルチスライスCTを導入しました
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最先端の機種が入ったCT検査室

 8月から導入しました最先端のマルチスライスCTについてご紹介します。CT検査は、放射線を使ったコンピューターによる断層撮影のことです。患者様の体を輪切りにしたような画像を映し出し、病変の部位や拡がりを調べる検査です。医療の中では不可欠な精密検査として普及しています。これまでのCTよりも、「速く」、「精密に」、「高度な技術」ができるようになりました。さらに、スタッフの増員配置や放射線科医の着任、放射線前処置室を設けて、安全・安心・正確なCT検査をめざしています。 診療部副部長・日向 眞

検査が早く楽になった

 具体的に紹介します。「速く」については、まず、撮影時間について格段に速くなりました。これまで検査開始から修了まで、約2分かかっていましたが、新しいCTでは10秒で撮影できるようになりました。とくに、肺が悪い方は、長い時間息を止めることができませんが、短い息止め時間で、きれいな画像がとれるようになりました。より患者様に負担の少ない検査になっています。
 さらにいつでも緊急のCTがとれるようになりました。付属診療所や病院の救急外来でCT検査が必要な方がいれば、素早くとって現像し、すぐに医師の診断ができるようになりました。夜間の救急外来でも積極的にCT検査を行っています。

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マルチスライスCTで撮った3次元画像の心臓冠動脈

精密で立体的な画像

 「精密に」は、解像力が向上して、画像そのものが精密になりました。より鮮明で、より解像度の高い画像ができるようになり、診断精度が飛躍的に向上しました。
「高度な技術」は、「CTによる心臓血管撮影」、「CTによる気管支鏡」、「頭部や腹部、大動脈、足の血管などのCTによる血管造影」、小さい骨折などを調べる「骨のCT撮影」などが行えます。
 代表的な「CTによる心臓血管撮影」について説明します。これまで、狭心症が疑われたら、心電図やレントゲンを撮って、さらに心臓超音波検査や運動負荷心電図検査、心臓血管造影などの検査を行っていましたが、これからは体に負担をかける運動負荷心電図は省けます。心臓血管造影も、CT検査で異常のある方だけに行うことになります。
 このCTによる検査は、腕の静脈から造影剤を注入して約15秒で撮影が終了します。撮影室に入室してから、10分以内に検査が終了します。

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内視鏡で覗いたような気管支の鮮明な画像

内視鏡のように鮮明に

 もう一つ「CTによる気管支鏡」について説明します。気管支鏡というのは、肺がんなどの精密検査で行う、肺の中の気管支を内側から観察する内視鏡検査のことです。この気管支鏡を使わないでも、CTで同じような像が作り出せるというものです。
 さらに、胃がんや肝臓がん、膵臓がん、腎がんなどの手術の前に、簡単に腹部の血管造影を行うことで、外科医にとっても手術がしやすくなりました。
 検査のご希望の方は、担当医師にお気軽にご相談ください。



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歯科コーナー

〜電動歯ブラシについて〜

歯に毛先を正しく当てて使うことが大事

歯科衛生士 近越明美

 近年電動歯ブラシが普及しています。最近ではドラッグストアーや大型電気店では電動歯ブラシコーナーが設けられているほどです。
 電動歯ブラシにはブラシヘッド部が高速でストロークする音波歯ブラシとヘッド部の微細振動を持たない1・6メガヘルツの超音波のみを発振する超音波歯ブラシがあります。ほとんどの電動歯ブラシが音波歯ブラシと言えるでしょう。
 電動歯ブラシの利点として(1)歯磨きの時間短縮(2)手の疲労の軽減(3)同じ動きで清掃できる。欠点として(1)1箇所に長くあて過ぎたり、力を入れすぎると歯や歯肉を痛めてしまう。手用歯ブラシよりも為害作用が大きい(2)ペースメーカーや細動除去器をとりつけている方、歯ブラシが作動する力に負け、自分で操作できない方には不適(3)手用歯ブラシにくらべ価格が高い(数百円〜2万円位)という点が上げられます。
 電動歯ブラシを使用しているから大丈夫と言う訳ではありません。手用歯ブラシと同様、的確に毛先を当てることが重要であり、正しい使用方法の修得が必要です。
 回転式電動歯ブラシは、歯を1本1本包み込むようにあてます。音波歯ブラシはヘッドを軽くあてるだけにします。超音波歯ブラシは手用歯ブラシと同様に軽くあて、2〜3ミリの振幅で動かして下さい。
 歯磨剤は故障の原因になるので使用しないか、または液体歯磨剤の使用をおすすめします。

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第2回公開医療倫理講座
終末期医療 在宅でみとること

日 時 2006年11月18日(土)
14時開会 17時閉会
会 場 初石公民館ホール
参加費 無料 主 催 東葛地域医療倫理問題研究会
後 援 東葛病院、東葛健康友の会
内 容 波平恵美子氏 お茶の水女子大学名誉教授
講 演 「死を意義あるものとする文化〜過去・現在・未来〜」
シンポジウム : 終末期医療 在宅でみとること
シンポジスト : (医師、看護師、有識者など)
 すべての方が病院で死をむかえられるのではありません。病状や、あるいは患者様自身の希望で家族に見守られ、往診や訪問看護を受けながら、在宅でなくなる方が増えてきています。
 その人らしくよりよく生きること、そのために患者様やご家族が医療者側と終末期をどうむかえるかについて考え、話し合うシンポジウムです。
写真波平恵美子氏の略歴
 文化人類学者 九州大学教育学部卒、九州大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学、テキサス大学大学院人類学研究科で博士号取得。佐賀大学助教授、九州芸術工科大学芸術工学部(現在九州大学に合併)教授を経てお茶の水女子大学教授。お茶の水女子大学名誉教授。 著書『からだの文化人類学』(大修館書店)、『日本人の死のかたち』(朝日新聞社)など多数


聴診器

リスクとベネフィット

 リスク(危険)とベネフィット(恩恵)という言葉があります。相反する意味の言葉ですが、医療の世界では微妙な意味で使われます。例えば、「ある程度の危険を伴う治療や薬を使う場合、ベネフィットがリスクを上回ると考えられる場合にのみ許容されうる」といった具合です。要するに慎重によく考えてからしなさいということなのですが、実際の現場では非常に難しい判断となります。というのも、どんな薬でも副作用はありますし、手術や体を傷つける侵襲的な検査には合併症といったリスクがあります。しかし、それらの薬や検査がどうしても必要な時は、それらを行わざるを得ないわけです。そういった判断の下に行った検査で稀な合併症がたまたま起きてしまうと、結果的には最初の判断の是非が問い直されることになります。現実には、ベネフィットのみでリスクの全くないものは存在せず、光と影のように常に隣り合わせの世界なのです。(川村光夫)





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