東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 
東葛の健康

No.269 2006年12月号

東葛病院の医療 腎臓内科
「慢性腎臓病」と上手につきあう
腎不全に至る前に適切な診療を!

「慢性腎臓病」という病気をご存じでしょうか。尿検査で蛋白や潜血が陽性で出ているだけの方から、末期腎不全に至り血液透析を受けておられる方まで、腎臓の機能はさまざまですが、どれもみな腎臓の病気「慢性腎臓病」です。慢性腎臓病は、末期的な腎不全に至るまで症状がないことがほとんどです。気付くのが遅れ、腎不全に至ってから病院に来られても、残念ながら腎臓の機能はほとんど回復しません。慢性腎臓病外来では、その前の段階で病気の進行をくい止め、透析導入を避けるために診療を行っています。
医師 土谷良樹

年に一回は検査を
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腎臓病教室で話す土谷医師(左)と大平看護師

 健康な方でも、年に一回は尿と血液検査を行っていただきたいものです。慢性腎臓病は多くの場合、無症候性たんぱく尿・血尿で発症します。尿検査をすればすぐにわかりますが、まったく症状はありませんし、目をこらして自分の尿をみてみても異常はわかりません。しかし、尿検査で異常がある方の中には慢性腎臓病の方が多く、中には進行して末期的な腎不全に至る方がおられます。
 症状のない段階できちんと検査を受けて、治療していくことがとても大切です。気がついたときには、血液検査でクレアチニンや尿素窒素といった老廃物を示す数字が異常高値であったという方もおられます。こうした方でも、腎不全の進行を抑制し末期腎不全に至らないようにするための治療を行っています。

腎臓の機能は多彩

 慢性腎臓病は、慢性糸球体腎炎、糖尿病性腎症、腎硬化症などいくつかの種類に分かれます。原因は自己免疫の異常、糖尿病、高血圧や動脈硬化とさまざまですが、結果として腎臓の「糸球体」という部分に異常が起こり、この「糸球体」が壊れて最終的には腎不全に至るという点では共通しています。
 腎臓は、身体の中の不要な物質を排泄することで体液の中和を司ったり、電解質のバランスをとったり、体液量を維持したり、また、ホルモン産生を行うことで骨の代謝、赤血球の産生、血圧をコントロールしたりと、身体のバランスをとる仕事をしています。
 腎臓の機能が低下するということは、これらの多彩な機能が障害されるということですから大変なことなのです。

糖尿病に要注意 
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佐々木管理栄養士(奥左二人目)の「調理実習」

 慢性腎臓病の中でも、近年目を見張るほど増加しているのが糖尿病性腎症です。日本人の3割近くが糖尿病およびその予備軍であるという報告もありますから、もはや国民病といってもいい状況です。
 この糖尿病の合併症として糖尿病性腎症が発症します。尿蛋白の量が増え、血液検査でクレアチニンや尿素窒素といった老廃物の量が増えてくるとわずか数年で末期腎不全に至ります。この合併症は糖尿病にかかってからの年数が長いほど引き起こされやすいものです。
 糖尿病の方は、腎臓などの臓器に障害が出ないうちから血糖値を良い状態にコントロールすることがとても大切です。

治療は学習と総合力で

 慢性腎臓病では、単に多種のお薬だけで治療ができる病気ではありません。患者と医師、看護師などの医療スタッフが一緒になって治療していく病気です。ですから、一般の外来診療に加えて外来栄養相談、外来腎臓病教室、入院治療(検査、食事療法など)もプログラムとして用意しています。外来腎臓病教室は、年3回スタッフによるレクチャーと調理実習を行っています。内容は盛りだくさんで、これまでに7回行われ延べ140人が参加しています。
 2007年からは、初めて慢性腎臓病を指摘された方を対象としてレクチャー中心の教室(1・5・9月の第2土曜日)と、栄養相談と調理実習を主体とした教室(3・7・11月の土曜日)の合計年間6回に増やし、内容もそれぞれ発展させた企画となっています。興味がおありの方は、ぜひ、ご参加ください。
 私たちは透析導入患者数を減らしていくために、慢性腎臓病の治療を全力で行っています。



暮らしに役立つ子どもの健康の知識
子どもの病気セミナーにご参加ください

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「子どもの病気セミナー」で話す伊東医師(奥)と父母・職員
 いわゆる少子化の中で、我が子の急な体調の変化にとまどうことがよくあります。経験のあるおばあさまが同居していらっしゃらなかったりして、ちょっとした病状の対処にも思案にくれてしまうものです。
 そのような場合にそなえてお子さまの病気と健康の知識を貯える場として、東葛病院・付属診療所小児科では、2006年春から、ご両親向けの「こどもの病気セミナー」を始めました。
 お話しするのは、東葛病院・付属診療所の小児科医師・看護師です。

こんなテーマでお話ししました

 これまでに開かれたセミナーは4回です。とりあげられたテーマは、「熱がでたらどうしましょう…熱のでる病気とその対応」「ワクチンをうけましょう…予防接種の上手なうけかた」「子どもの事故…どうやって子どもを事故から守るか」「インフルエンザ…この冬、どう対処しましょうか」です。
 第3回では、流山市救急隊の方に特別参加をお願いして、小児の救急処置についてのお話しをしていただきました。
 次回のセミナーは、2007年2月か3月に行われる予定です。まだテーマは決まっておりませんので、ご要望があれば、付属診療所小児科外来までおよせ下さい。
 保育をおこないますので、お子さまづれでも安心してご参加いただけます。

 付属診療所 所長 伊東 繁


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歯科コーナー

歯の着色について

強い着色は歯科にご相談ください

歯科衛生士 塩谷稚子歯科衛生士 塩谷稚子

 毎日、歯を磨いているのになぜ着色するのでしょうか?


 歯の表面には、歯を磨いたあとでもすぐにペリクルと言う膜が付いてしまいます。
 ペリクルは酸に対してとても強く、ある意味では歯を守る保護膜になりますが、そのペリクルを付着剤にして、そこにカルシュウムや硫黄が架け橋となりいろいろな物質を付着させ着色が起こると考えられています。
 着色しやすい飲食物では、ポリフェノールを多く含んだものが挙げられます。ここ数年、テレビコマーシャルで見ない日がないほどポリフェノールをうたった食品が世間に多く出回っています。


 具体的な食品の例を挙げてみましょう。(1)お茶(カテキン)(2)お茶・赤ワイン(タンニン)(3)コーヒー(クロロゲン酸)(4)蕎麦(ルチン)(5)大豆食品(イソフラボン)(6)ココア・チョコレート(カカオマスポリフェノール)その他にも、ブルーベリー、ぶどう、りんご、ほうれん草、プルーンなどたくさんあります。


 食品の次に着色する原因はタバコのヤニです。一般的に「ヤニ」と呼ばれているものは、タバコの煙に含まれる「タール」のことです。タールはタバコに限らず物が燃えると発生する物質の総称です。数万種類の化学物質が含まれているといわれています。
 着色してしまった歯を綺麗にするにはどうしたら良いでしょうか…? 弱い着色の場合は市販のハミガキ粉を使っても良いでしょう。


 《商品名》クリアクリーンプラスホワイトニング・オーラ2ステインクリア・プライム等は着色除去効果があるとされています。
 しかし、強い着色の場合はより専門的な除去が必要となります。かかりつけの歯科医師・歯科衛生士に相談し、着色している歯をクリーニングしてもらいましょう。



聴診器

家族の手術…その時あなたは?

 どんな手術でも事前に患者さんの家族に来てもらって説明をしますが、こんなことがありました。▼ある20歳前後の若い女性が気胸という病気で全身麻酔の手術になりました。この時、父親から大事な娘の体だから創はできるだけ小さくしてほしいと強く要望されました。勿論、承知しましたが、肝腎の手術当日の朝にその父親が仕事でこられないと聞き困惑しました。いくら危険な手術ではないといっても何が起こるのがわからないのが手術です。まして緊急ではなく、あらかじめ日時のわかっている予定手術に仕事を優先するのは、一体何を考えているのか呆れてしまいました。自分の娘が心配なら表面的な創の大きさ云々よりも、手術の際に付き添うのが親として当然のことです。▼その方は、家族の中心となる父親が来られないなら手術は延期と伝えたところあわてて来院されましたが、自分の主張だけをして当然の責務が何かわからない人が増えているように思えてならない昨今です。(川村光夫)



「高齢者医療・介護・生活実態調査」へのご協力ありがとうございました
訪問して実感した高齢者の不安

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「訪問看護」に対応していただいた山本さんと医事課職員
 私たちの病院・事業所が加盟する民医連(全日本民主医療機関連合会)は、11月までの運動として65歳以上の方を対象とした「高齢者医療・介護・生活実態調査(全国で2万人規模)」を行うことを提起しました。
 この調査の目的は、すべての職員が調査に参加し、共同組織の皆皆さんとともに、地域で暮らしている高齢者がおかれている実態をリアルにつかみ、その思いを受け止める運動として取り組まれました。
 病院・事業所としては、10月開催の「とうかつ健康まつり」の関係で実質的期間は11月の一カ月と短期の取り組みとなりました。しかし、共同組織(病院では「東葛健康友の会」・各「診療所友の会」)の皆さんに依拠した取り組みとして急速に準備と行動がすすみ、病院ブロックとして130人を超える方々からご協力をいただくことができました。
 参加した職員の感想は「生活保護の方を訪問した、病院受診の際に診療依頼書を市役所から毎回もらうのは大変。一人暮らしの困難さが解りました」「一見裕福そうに見えるお宅でも、医療費や介護等この先のことを考えると大きい不安を抱えている…」などが多く、中には「付属診の駐車場で車止めにつまづいて転んでしまった。もっとカラフルにできないか?」との具体的なご意見に、すぐに対応した事例もありました。
 調査にご協力下さいました方々にお礼を申し上げます。今後、このデータは民医連として集約し、日常の医療・介護の活動や社会保障の改善を求める運動に生かしていきます。

事務次長 星野幸治



東葛病院付属診療所
インフルエンザ予防接種のご案内

1、料金等について
〇流山市在住・65歳以上(特例の方60歳以上)料金1210円
〇その他千葉県内の方は各市町村ごとの料金設定で実施
〇自費の方、3150円 (小児は二回法のため 6300円)

2、接種日等について
〇定期受診の方は診療の際にお申し出下さい。
〇予約での実施
 ・成人は水曜日の午後。
 ・小児は月・水曜日のワクチン接種外来、及び土曜日午後の予約もできます。
○予約無しで接種も可能ですが通常の診察順番となります。

3、受付等について
※受付の際は、年齢・住所等の確認のため、保険証(お持ちの方は身障手帳)をお持ち下さい。流山市以外の高齢者の方 は自治体指定の問診表(接種表)もご持参下さい。
○詳細は予約センター(TEL:04-7158-9227・AM9時〜PM4時)にお問い合わせ下さい。



こどもふゆまつり
みんなで楽しく過ごしましょう
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日  時:12月16日(土)
      午後3時〜5時

会  場:東葛病院

参加費:無 料




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