東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 
東葛の健康

No.277 2007年8月号

7月から装い新たにスタート
24時間不眠の「救急センター」

9月からは一晩入院できる病棟を併設

 東葛病院の救急外来は、24時間断らない診療をモットーにしてきましたが、手狭になった「救急外来」の施設を拡張し、7月6日から「救急センター」としてリニューアル開設いたしました。テレビ番組の「ER(緊急救命室)」をご存じの方も多いと思われますが、「東葛病院型ER」と言えるように、さらに機能の充実強化をすすめてまいります。

救急医療委員会委員長 日向 眞

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患者さまに迅速に対処する救急隊員と看護師

総合的力量を高め断らない医療を

 具体的には、急な病気や怪我をしたときに、どんな患者さまでも、とにかく診察してどのような治療が必要か判断します。当院で治療できることはすぐに治療し、専門病院での治療が必要な場合は責任をもって紹介するようにしています。
 私どもは、自分の専門分野だけでなく、内科、外科、小児科、整形外科など、総合的に診療ができるようにトレーニングを積んでいます。その上で患者さまの病状によっては、すぐに専門医に連絡して相談できる体制もとっています。
 緊急のレントゲン検査・CT検査や血液検査など、夜間でも検査を行っています。緊急の腹部外科手術や消化管内視鏡による治療、緊急の血液浄化療法・透析、緊急の輸血など特殊な治療も必要に応じて行っています。

小児救急の対応や心肺停止の蘇生も

 当院では、救急患者を月間1200名受け入れ、そのうち160名が救急車での来院です。流山市の約3分の1の救急車を受け入れています。小児患者も1カ月約300名から350名を受け入れています。そのなかには、熱性けいれんやぜんそく発作なども含まれています。
 また、月に5名から10名が心肺停止状態で搬入されてきます。最近の例で、心肺停止の患者さまが、蘇生術・集中治療の結果、自分で歩いて退院できるまで回復し、社会復帰されました。救急を担当するスタッフとして、実にうれしいことでした。
 このように東葛地域における救急医療の役割を十二分に発揮しています。

診察室を増やし大規模災害対策も

 新しい「救急センター」は、手狭だった診察室や救急処置室などを広げ、救急の患者さまを受け入れやすいように改善しました。救急隊のストレッチャー(担架)も入りやすくなりました。
 点滴や処置スペースも広げ、診察室も4部屋用意し、多くの患者さまに対応できるようにしています。
 気持ちを落ちつけて待っていただけるように、待合いを広げ、イスもとりかえました。大規模災害にも対応できるように準備をしています。

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東葛病院型のERをめざし機能を整えました
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私たちが救急センターを担います(センターのスタッフ)

救急センターに一泊入院病室を設置

 「救急センター」の新しい特徴は、一泊入院できる病室を9月1日から併設することです。これまで比較的軽症の方でも「一晩泊めてほしい」「心配だから入院したい」という希望が強かったのですが、ベッドがなくて応えることができませんでした。「救急センター」開設にあたってこうした患者さまのために一泊入院専用病室を用意しました。
 また急性腸炎やインフルエンザなどで、脱水がひどくても入院できずに、「救急外来」の狭いかたわらで、朝まで点滴ということもしばしばでした。これからは、こうした場合にも、安心して一晩入院して、元気になれば翌朝に退院していただくことになります。
 もし継続して入院が必要となった場合には、急性期病棟に移動して治療することになります。
 9月1日から開始する一泊入院可能な病室にご期待下さい。

救急医療をより身近に

 当院は、第3次高度医療を担う病院ではありませんが、これからも急病や怪我の患者さまに24時間いつでも対応できるように、いっそう機能を高めてまいります。もちろん「救急センター」の病室でも、これまで同様差額ベッド料はいただきません。
 流山市を中心に東葛地域の方が安心してかかれる病院、急病や怪我でも断らない病院、そして、一人ひとりの患者さまを大切にする救急医療、それが私たちの目標です。
(東葛病院 診療部副部長兼任)



歯科コーナー 知ってました?

さまざまな“あご”の病気

顎関節症とは?

歯科医師 野本昌良

写真 顎関節症とは簡単に言うと、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある。「あごが痛い」「あごが鳴る」「口が開けづらい」などが主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり状態も異なるが、まとめて顎関節症と呼びます。

■顎関節症のさまざまな原因
(1)ブラキシズム
 「くいしばり」「歯ぎしり」「歯をカチカチならす」などのことをブラキシズムといいます。
(2)ストレス
 仕事や家庭、人間関係などのストレス、その他精神的な緊張は、筋肉を緊張させてくいしばりを起したり、就寝時の歯ぎしりを起したりと、ブラキシズムに影響します。
(3)偏咀嚼(へんそしゃく)
 左右どちらか一方でばかり噛む癖を偏咀嚼といい、発症の原因になります。
(4)あごや筋肉に負担をかけるうつ伏せ寝、頬杖をつく癖、あごの下に電話をはさむ、猫背の姿勢などの癖や習慣
(5)その他
 あごや頸部などを強く打って顎関節や靱帯を損傷したなどの外傷。
 また、最近の柔らかい食べ物の多い食生活から「噛む力」が弱くなっていることが関係しているのではないかと言われています。

■代表的な症状
 顎関節症の症状がひとつ、もしくはいくつか重なって現れます。
(1)あごが痛む
 顎関節および周辺の頬やこめかみの痛み。口の開け閉め、食べ物を噛むときなど、あごを動かした時に痛む。
(2)口が大きく開けられない(開口障害)
(3)あごを動かすと音がする(関節雑音)
 あごを動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった音の場合もある。
(4)噛み合わせに違和感がある
(5)口を完全に閉じることができない

 これらの代表的な症状以外にも、あご周辺だけでなく全身のさまざまな部位に症状が現れることもあります。
 あご周辺に痛みがあっても必ずしも顎関節症とは限りません。よく似た症状は別の病気にもみられます。



聴診器

気骨の人をおもう

 医療法人財団・東京勤労者医療会の前身は財団法人代々木病院である。その代々木病院の副院長であり、外科医として地域医療に貢献してきた中田友也医師が先日亡くなった。
 中田先生というと弾圧事件「中田事件」が有名である。1965年7月、往診にいった先生を公安警察が「選挙での戸別訪問」として不当逮捕、自宅と代々木病院への家宅捜索が行われた事件だった。これに対し9年間の法廷闘争の末に無罪を勝ち取った「中田裁判」が私たちに語り継がれている。そんな気骨の医師という一面とは別に、ふだんの先生はユーモアあふれる冗談と東北弁で私たちを元気づけてくれていた。2月に刊行された先生の半生記「鬼手仏心」を読み懐かしく思っていた矢先の訃報だった。
 誰よりも早く出勤して新聞を配っていた先生、子供のように犬を大事に育てていた先生、法医学者として権力とたたかい、弱い人々を救っていた先生。いろいろな思い出が巡ってくる。
  どうぞ安らかにお眠り下さい。(清田弘美)



回復期リハ病棟から提供品のお願い
■碁盤・碁石 ■習字セット(バラでも結構です)
■絵の具パレット
連絡先:月〜金曜日 茂木(もてぎ)基子(4階西)まで
電 話:04−7158−8307


第20回とうかつ健康まつり

バザー用品大募集

今年の
健康まつりは10月21日(日)開催
まつりのお目当てのひとつはバザー。用品提供にご協力ください。なお、衣類や本はきれいな物をお願いします。家具類は取り扱いません。

連絡先:東葛病院組織部
電話 04−7158−8317



表


ぶらり・とうかつ(140)

今上落し[終章]

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多くの寺社の内のひとつ女躰神社

 野田市今上はおよそ300戸数の大きな村落である。ほとんどが田圃で、その中を「落とし」が流れている。三尺道は今は3メートル道幅の舗装道路に変貌した。土手を降りてまっすぐに野田市の台地に向かうと、「落とし」を越えたところに女躰神社がある。慶安4年(1651年)に土地の有力者が今上村の氏神として創建、氏子26名と記されている。
 流山から今上まで、それも堤防から100メートル以内に、お稲荷さん2社を含めて神社7社と、4つのお寺さんが現存。これは驚きだ。それらの建立を調べてみると、殆どが女躰神社創建時とほぼ同じである。つまり今から350年前(徳川家光が亡くなった年)にこの低地に人々の暮らしがあった。現在の田圃が開拓されたのもその時代だと思われる。台地は小金牧(流山)庄内牧(野田)の牧場だった頃である。堤防下にあるお寺、秀覚寺、真言宗のお寺の由緒「埼玉県の松伏からここに移って来た。明治の廃仏毀釈(時の政府が寺を打ち壊し神道を強制した)にも、度重なる洪水にも被害を受けてきた」ことが記録されている。
 運河橋を越えてしばらく行くと、巨大な欅に囲まれて、六社神社、大杉神社(水神さまと土地の人は言う)ここには流山で唯一の舟形の神輿がある。堤防下の八幡神社など、見所は多い。江戸川の水を汲み入れ、田圃をつくり、「落とし」を考えて排水に懸命だった当時の人たち。この水によって洪水の被害に泣いたことも、この神々が見て来たに違いない。堤防を歩き、時々降りてこれらの史跡を尋ねてはまた堤防下へ戻る、お薦めハイキングコースである。(田)




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