東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 

東葛の健康

No.279 2007年10月号

東葛病院の医療 整形外科

 

さらに充実した整形外科の医師体制

日本人の体型に合った人工膝関節の開発すすむ

 東葛病院の整形外科は、従来大学病院からの医師派遣のもとに診療を行ってきましたが、本年4月に当院の常勤医師が研修を終えて帰任したことにより、いっそう体制が整いました。早川 徹 整形外科医師外来・病棟の診療充実はもとより、整形外科の手術件数も徐々に増加しています。本号では、変形性膝関節症について紹介します。(編集部)

 

 

早川 徹
整形外科医師(本文)

男性より女性に多い疾患

手術前
手術前

人工関節手術後
人工関節手術後

人工関節のイラスト
人工関節のイラスト

 変形性膝関節症は年齢とともに増え、男性より女性に多い病気です。女性では、60歳で約4割、80歳で6割以上の方に、レントゲン検査で変形の所見が見られます。但し、レントゲンで変形が見つかっても、症状のある方は2割程度と言われています。
 主な症状は、膝の痛み、曲げ伸ばしの制限、腫れです。
 膝の痛みは、立ち上がりや歩くとき、階段の上り下りなど、膝に力がかかるときに見られます。
 曲げ伸ばしの制限は、正座やしゃがむといった曲げる動作だけでなく、まっすぐ伸ばすこともしにくくなります。膝を曲げた状態で立ったり歩くことで、膝の前側の腱を痛めたり、重心をとるために腰がかがむこともあります。
 腫れは、関節の中で炎症が起きることにより、水がたまった状態です。膝の前側にたまることが多いですが、膝の裏側まで腫れることもあります。たまりすぎる場合は、水を抜いた方がいいと言われています。

治療には保存療法と手術療法がある  

 保存療法には薬物療法、運動療法、装具があり、これらの組み合わせになります。
 薬物療法には、痛み止めの飲み薬、坐薬、湿布や塗り薬、ヒアルロン酸、ステロイドの関節注射があります。痛み止めは、よく使われる薬ですが、副作用で長期間使えない方もいます。
 ステロイドの注射は、関節の骨を弱くすることがあり、何回も使うのが難しいです。近年は、ヒアルロン酸の関節注射がよく行われます。
 運動療法は、筋力と曲げ伸ばしの訓練です。膝を温めてから行うと、関節や筋が柔らかくなり、痛みも少なく練習ができます。仰向けや椅子にすわった状態で片方の脚を伸ばし、10秒ほどその姿勢を保つ練習が、大腿四頭筋の力を鍛える簡単な方法として勧められています。

装具をつけて膝の負担を軽減する   

 装具の目的は、膝の負担を軽くすること、関節を安定させることです。サポータには関節を支える機能は弱く、保温効果がおもな働きです。足底板はO脚を矯正して膝の内側の負担を減らし、痛みを和らげます。膝装具は硬い枠で作られ、サポータと比べ、関節を支える効果が高いです。杖も、装具の一つと言えます。日常生活ではT字杖がよく使われます。

さまざまな手術がある  

 手術療法は、保存療法で症状が楽にならない場合に行います。

関節鏡手術
 関節内を内視鏡で観察しつつ、変性した軟骨や半月板、増生した滑膜(かつまく)や骨棘(こつきょく)を削ります。

脛骨骨切り術
 脛骨の関節の向きを変えて、O脚を矯正し、膝の内側の負担を減らす手術です。
 この手術は近年人工膝関節の性能が良くなるにつれ減少し、人工関節置換術にかわる傾向にあります。

人工関節置換術
 関節の表面を削り、金属やプラスチックで出来た人工の関節に入れ替える手術です。痛みを感じる部分を削り取り、関節も安定するため、痛みは殆ど軽減します。
 また、近年、日本人の体型に合わせた人工関節が開発され、従来は90度程度しか曲がらないと言われていた人工関節ですが、120度〜130度まで曲がる種類のものもあります。
 当院では、日本人に合わせて開発された人工膝関節手術を行っております。詳細は整形外科までお問い合わせ下さい。



第20回 とうかつ健康まつり

写真多彩な催し

 流山市在住のピアニスト、菊池南里氏のコンサートをどうぞお楽しみに。
 年金・税金・法律相談コーナーなど、みなさんの悩みに専門家がおこたえします。

日 時:10月21日(日) 10時より
会 場:東葛病院・うら側駐車場 (雨天決行)

※まつり会場での飲酒はご遠慮願います

写真まつり実行委員長
井沢秀年(流山民主商工会々長)

問い合せ:04−7158−8317
東葛病院・組織部



付属診療所の

「外来糖尿病教室」

あなたも参加しませんか

 糖尿病患者は年々増加しており、40歳以上の4人に1人が糖尿病といわれています。糖尿病はやがて全身にさまざまな障害を引き起こし、失明の危険にさらされたり腎不全に至ることもまれではありません。しかし血糖のコントロールがしっかりできれば怖い病気ではありません。
 東葛病院付属診療所では「外来糖尿病教室」(予約)を行っています。病気について学び、食事療法や運動療法など、正しい治療法を身につけましょう。

■対 象:糖尿病患者とその家族
■日 時:偶数月の第1土曜日(10月、12月は変更)
       10月27日、12月15日、
       2008年2月、4月、6月、8月
       9時30分〜14時15分
■会 場:東葛病院付属診療所・3階会議室
■持ち物
 (1)テキスト
   ・「食品交換表」(945円)
   ・「患者さんのための糖尿病読本」(1680円)
    ☆当日までに東葛病院売店でお買い求め下さい
 (2)健康保険証
■費 用
 (1)昼食代 500円
 (2)集団栄養相談料 500円〜800円
■教室の内容
 09:30〜11:00 糖尿病とは、合併症について(医師)
 11:00〜12:30 食事療法について(栄養士)
 12:30〜13:00 弁当を教材として学習しながらの昼食
 13:00〜13:15 ―― 休憩 ――
 13:15〜14:15 日常生活の注意 懇談(看護師)

■申込み先(予約制)
 ・付属診療所・予約センター 04(7158)9227
■相談窓口:付属診療所・内科



歯科コーナー 知ってました?

 

「歯石ってなんですか?」

ほうっておくと虫歯や歯周病の原因になる

歯科衛生士 石田かおり

写真 歯科に来院するほとんどの人が、「歯石を取りましょう」と言われた経験があると思います。今回はその歯石についてのお話です。
 食事をした後、歯磨きをするまえに歯の表面を楊枝などで、軽くこすってみると白いべたべたしたものがついてくると思います。皆さんはこれを「食べかす」だと思われるかもしれませんが、実はこれは「食べかす」を栄養分として活動をしている細菌と、その産生物である毒素のかたまりです。このかたまりを歯垢(=プラーク)といいます。
 この歯垢は適切な歯磨きで取ることができますが、もし歯磨きが十分でないと、時間とともに唾液の中に含まれるカルシウムとリンの働きで少しずつ固まってしまいます。この固まった歯垢が「歯石」です。
歯石除去装置=超音波スケーラー
歯石除去装置=超音波スケーラー
 歯垢や歯石をそのまま放置しておくと、虫歯や歯周病の原因になるため、まずは正しい歯磨きの方法を実践してもらうことが大切です。けれど、歯石になってしまうと、もう歯磨きでは落とすことができないため、歯科による歯石除去が必要になってくるのです。
 歯石除去にはスケーラーといわれる特別な道具を使います。主に当歯科で使用しているのは手用スケーラーとエアースケーラーでしたが、このたび超音波スケーラーが仲間入りしました。それぞれに特色があり、患者さんの歯石の性質や付着している場所などから、一番適したスケーラーを使用しています。超音波スケーラーが増えたことで、より効率的に治療が進められるようになりました。
 皆さんも定期的に歯石を取りにいらっしゃいませんか。


聴診器

緊急地震速報

 ▼今月から気象庁による「緊急地震速報」の一般提供が始まりました。テレビやラジオを介して、地震の初期微動「P波」を検知し、続いて来る大きな揺れを予測するというもののようです▼いつグラッと来るかわからない中で、少しでも事前に心の準備ができるなら、状況を冷静に判断し被害を減らすことができる…。人一倍地震に弱い私としては、期待半分、疑心暗鬼半分というのが正直なところです▼震災時の状況を見ていると、被災直後の人命救助には、ご近所の助け合いが大きな鍵となっています。日頃から、お隣さんはどんな暮らしをされているのか、お年寄りの方や体の不自由な方が生活されているのかどうか、困ったときには気軽に声をかけられる、そんなご近所付き合いができていることも、地震への備えの一つになるのかな、とそんなことを考えたりしています▼先日、お隣さんから梨をいただきました。季節ごとにお祖裾分けをし合えるような、そんな関係をこれからも大切にしていきたいと思うこの頃です。山下



東葛病院・付属診療所の医療活動



関東直下型

 

東葛地方の地震にどう備えるか (下)

耐震化推進は緊急課題

写真茨城大学名誉教授・理学博士(地球物理学)
藤井陽一郎氏 寄稿

関東南部直下 地震の被害想定

 国の中央防災会議は、地震発生の可能性が比較的に高く、首都圏及びその周辺で発生しうる地震として、18タイプに絞り込んで想定地震として選定しています。このうち東葛地方に関連あるのは「東京湾北部地震(7・3マグニチュード)」と「茨城県南部地震(7・3マグニチュード)」です。
 地震による被害のうちもっとも甚大なのは、地震動の強さによる建築物の損壊です。東京湾北部地震では震度6強の揺れが広範に分布し、千葉県では約1万6000棟の全壊家屋が発生すると予想されています。建物倒壊により死者が発生しますが、特に住居にいる人が多い朝5時に地震が起こったときの被害が最大となり、東京湾北部地震死者数は千葉県で約400人と想定されています。
 木造密集地被害地が広域的に連鎖している地域を中心に、地震時の火災が同時に多発し、大規模な延焼に至る可能性があり、特に火気器具や電熱器具の使用率が高く、延焼の速度の速い18時・風速15m/sのケースが被害最大となります。東京湾北部地震では千葉県での焼失棟数は約8万6000棟と想定されています。
 火災発生時の逃げ遅れ、家屋全壊による閉じ込め、火災延焼時の屋外での逃げ惑いなどにより多数の死傷者が出ます。やはり18時・風速15m/sのケースが被害最大となり、東京湾北部地震における死者数は、千葉県で約700人と想定されています。

新潟中越沖地震で倒壊した建物
新潟中越沖地震で倒壊した建物

関東南部直下地震にどうそなえるか

 阪神淡路大震災は、人口150万人を超える都市が震度6から7強烈な揺れにさらされ10万棟を超える家屋が全壊し、倒壊建物の下敷きなどで6433人の死者をだした直下地震の典型でした。地震直後に亡くなった約5000人の犠牲者の8割は木造家屋の倒壊による圧死です。圧死につながる家屋被害の要因は1981年の耐震基準の改定以前の古い住宅や建築物の存在で、新しい基準以後の建物や構造物には被害が少なかったのです。 従って建築物の耐震化を進めることは直下地震への備えのもっとも大切な点です。個人住宅のみならず、災害時の救急活動や避難場所ともなる病院・学校などの公共的な建物の耐震化推進はとりわけ緊急の課題です。



= 流山市民の皆様へ =

 

「大腸がん検診」を受けましょう!

大腸がんは、早期であればほぼ完治しますが、あまり自覚症状はありませんので、無症状の時期に発見することが大変重要となります。大腸がんのスクリーニング(検診)としては、精密検査が必要な人をみつける「便潜血検査」が一般的です。この機会にぜひお受けください。

1. 受付期間 9月1日〜10月31日(日曜・祝日は除く)
2. 受付時間 午前9:00〜11:30
3. 対 象 者 流山市より「大腸がん検診受診票」が送付されてきた方
4. 会  場 東葛病院1階「健診センター」
5. 費  用 600円 *但し次に該当する方は無料
 (1)老人医療受給者証・高齢受給者証の交付を受けた方
 (2)世帯全員が市民税非課税の方
 (3) 生活保護世帯の方
6. 持 ち 物 「大腸がん検診受診票」
  *問診覧に記入してご持参ください。

受付当日は、問診聴取と、便の容器をお渡しするだけです
東葛病院 地域健康管理室 TEL(7158)9228




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