東葛病院 地域に根ざしてともに歩む
 

東葛の健康

No.286 2008年5月号

東葛病院の医療 リハビリ病棟

回復期リハビリ病棟の活動をふりかえって

住み慣れた地域で暮らし続けられるよう力を合わせる

写真 東葛病院4西病棟で、昨年5月から準備が始まり7月に正式に回復期リハビリテーション病棟32床が開設されました。この病棟は集中的にリハビリテーション(以下リハビリ)を行う専門病棟です。まもなく1周年を迎えるにあたり、その病棟活動の様子を振り返ってみました。

リハビリテーション科長・北村依理

128人が退院

 この病棟では、2007年7月から2008年3月の9カ月の間に128人が退院されました。このうち111人86・7%が自宅退院でした。脳卒中の患者さんが41・4%、大腿骨頸部骨折等の整形外科の患者さんが42・2%、心不全や肺炎等で体力が低下した患者さんが16・4%でした。
 今後も、新たに障害を持った方が地域で住み続けられるようにリハビリを進めていきます。

9カ月間のふりかえり

写真
廊下も生活の場。リハビリ室に向かう鈴木さん
(左)と小倉さん(右)左端は茂木看護師長・右
端は田村介護福祉士

 退院された128人の患者さんは男性48人、女性80人、27歳から96歳平均年齢74歳でした。
 114人89%が東葛病院に入院され、脳卒中や骨折の急性期治療をおこなった後、回復期リハビリ病棟に入っていました。14人が他病院からのリハビリ目的の入院でした。リハビリの効果については、身の回り動作(日常生活関連動作)がどの程度出来るようになったかの点数バーセル・インデックスは56点から78点と21点増で、これは全国の回復期リハビリ病棟の平均点数(56点から76点19点増)とほぼ同様でした。

家庭訪問の重要性

 この間の経験から、障害を持った方が家で暮らすには、家庭訪問が重要であることを実感しています。トイレが別の建物にあったり、急な外階段を上ったところに玄関があったり家の構造はさまざまです。
 家庭訪問をして、家での患者さんの生活をイメージし、手すりなどの取り付け位置も決めてそれに合わせたリハビリを行っています。ご家族への介護方法の指導も必要なケースでは泊り込みなども経験してもらいながら
行っています。
 退院された患者さん、ご家族の感想を聞き、より一層家庭訪問、介護指導の力をつけてゆきたいと思います。

院内外の連携

 リハビリ病棟に入院してからもさまざまな病状変化がおきます。9ヶ月間の中で病状が変化し検査、治療が必要となり他病棟に移った患者さんが29人おられました。
 東葛病院ではリハビリテーション科のみではなく、病状に応じて各科に相談できるので安心です。室料差額がないことも利用しやすい点です。
 地域の医療福祉サービスとのネットワークを強め、今後も障害を持った患者さんの地域でのその人らしい生活を精一杯応援していきたいと思います。

 


連載(4)
堂下佐知子の誰でもできるストレッチ体操

2008年 しなやかトレーニングで若返り&ダイエット!

(4)腰痛改善 ウエストシェイプアップ

 風薫る爽やかな季節となりました。運動も、楽しくできる季節ですね。
 さて、今回のテーマは「腰痛改善とウエストシェイプアップ」 自然に立った時、下腹が出っ張っていたり、反り腰の傾向のある方は、腰椎の椎間板に負担がかかり、腰痛発生の危険が大。腰周りの筋肉が硬く、腹筋も低下して、内臓脂肪も溜り気味の方が多いと思います。
 今回は、腰周り(下部腰椎 骨盤〜股関節に渡る)筋や関節を柔軟にするためのストレッチを中心にご紹介します。

イラスト

イラスト

イラスト

イラスト




シリーズけんさ(28)

乳腺エコー検査(T)

写真
検査中の筆者

 今回から、2回に渡って乳腺エコー(乳腺超音波断層)検査についてお話します。
 月曜〜土曜日までの午前中、腹部エコー室で行っています。検査時間は15分から30分ほどです。ベッドに仰向けに寝て、片方ずつ腕をあげて検査をします。乳房に超音波をあて、体内からの反射を画像として表し、わずかな濃度の違いで病巣を診断するものです。 
 乳腺の検査には代表的なものに、このエコー検査とマンモグラフィがあります。マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことをいいます。共に乳癌の発見に欠かすことのできないものです。現在の乳癌検診では、マンモグラフィが普及されつつあります。その2次検診としてエコー検査が利用されています。
 次回は乳癌について詳しくお話します。
臨床検査技師・加瀬智史



クスリ あ・れ・こ・れ

お薬手帳

薬局、病院などで聞かれたことはありませんか?

薬剤師 菊池知美

写真 お薬手帳とは、処方されたお薬の名前や飲む量、回数などの記録や、過去に経験した副作用などを継続的に記録するための手帳です。この記録を見せることで、他の病院、診療所、歯科医院などに受診した時、薬の重複や飲み合わせ、アレルギー歴を確認することができます。同じ薬で起きるアレルギーは繰り返すほど重篤になると言われています。また、薬の重複や、飲み合わせが悪いことにより体に悪影響を及ぼす恐れもあります。このような事態を起こさないために是非お薬手帳を活用してください。

写真
お薬手帳をぜひご利用ください
 お薬手帳は、処方せんの内容・医療機関名・処方日などについては薬局で記載してくれます。処方せんを出すときに一緒に手帳もお出しください。
 お薬手帳にご自身で書いて頂きたい情報は、(1)住所・氏名・生年月日 (2)血液型・食物アレルギー・過去の副作用 (3)ご自分で購入している常備薬・健康食品など。処方された医薬品どうしだけでなく、医薬品と常備薬、医薬品と健康食品・食品にも飲み合わせの悪いものがありますので手帳に記入しておくと安心です。その他、お薬を飲んだ時の症状や体調の変化(効果の有無や副作用かなと思うことなど)、医師や薬剤師への質問なども記載しておくと次回受診時に役に立つと思います。
 最後に、いくつかの病院・薬局にかかっている場合は、薬の重複や飲み合わせを確認するためにお薬手帳を1冊にまとめることをお勧めします。来院時や外出時(旅行や出張)には手帳を持ち歩きましょう。お薬手帳を有効に活用してご自身の健康管理にお役立てください。



聴診器

皆さんと一緒に頑張ります

 6年6カ月ぶりの人事異動で代々木病院から戻って来ました。再び東葛病院の一員として働ける事をとても嬉しく思っています。
 故佐藤猛夫医師の代々木診療所開設時の苦難、故千葉正子医師の被爆者医療への生涯をかけた取組み、透析医療患者会との取組みで更生医療を勝ちとった事。代々木病院での体験は、これら先輩たちの人生をかけた医療への取組みを様々な機会を通じて知る事ができ、自分の大きな財産になっています。
 東葛病院も、三年前に付属診療所を立ち上げる等、この間の苦難を乗り越えつつ大きく前進しています。その姿に感動しました。
 現在、「後期高齢者医療制度」が強行されるなど、国民と医療機関にとんでもない悪政が推し進められています。「人を年齢で差別する」こんな制度は許す事が出来ません。皆さんと共にはねかえして行く決意です。
 今後とも、編集に携わる一員として頑張って行きたいと思います。よろしくお願いします。(吉元留美子)



東葛病院・付属診療所の医療活動



ぶらり・とうかつ(145)

こんぶくろの池と牛飼い沢の池[2]

「牛飼い沢の池」の跡地
「牛飼い沢の池」の跡地

 さて、流山の牛飼い沢の池の末路についてご報告する。残念ながら7年前にこの欄でご紹介した「牛飼い沢の池」はおおたかの森とともに滅んでしまった。なんとか跡地だけでも探そうと足をはこんだが、そこは写真のように索漠とした開発の爪痕が残るのみ。
 もともとは50ヘクタール以上あった「おおたかの森」の自然林は今、25ヘクタールを残すだけ。市役所の「みどりの課」でも、おおたかの森とは言わずに「市野谷の森」と言う。ついでに受付カウンターには「都心に最も近い杜のまち流山」と書かれた緑の旗が数本立てられている。その空ぞらしさ。
 余談だがこの旗のキャッチフレーズは民主党の某市議が考え提供したそうな。わずかに残された「市野谷の森」は県が公園を造り、流山市が管理するとの説明。いずれは造園業者による都市型のキレイな公園になるのだろう。井崎市長が考えついた「グリーンチェーン」が、わずかな人工的な緑地を確保することで、大規模な森林伐採にお墨付きを与えていることを市議会で正面から批判したのは日本共産党だけであった事が哀しい。一連の巨大開発による人口増見込みは6万人だそうな。そういえば昔の殿様は年貢米を増やすためにせっせと新田開発にいそしんだものだ。
 こう見てくると県から年賦で土地を買い、自然林を市民と共同して保存しようとしている柏市の姿勢が立派に見えるというものだ。
 因に、牛飼い沢の名前の由来については市の博物館学芸員にも図書館でも分からなかった。付近の農家の古老に尋ねたがこれも不明であった。おおたかの森は間違いなく駅名だけに残った。(田)



本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
(c)2002 Toukatsu Hospital, All rights reserved.