当院の呼吸器外科は川村光夫医師が担当し、肺がんや自然気胸(肺が突然破れる病気)に対する外科治療を一般外科、麻酔科と協力しながら行っております。
川村医師は、1978年卒の胸部外科医でこれまでに1330例以上の肺外科手術を経験してきました。胸腔鏡といった内視鏡を使った肺の手術も400例を越える経験があり、自然気胸の手術は通常は術後3−4日で退院ができ、外来で抜糸をしています。小型の肺がんも従来の肋骨を切る開胸手術に比べ、胸腔鏡の場合は痛みが軽くすみますので術後7日前後で退院し、早期の社会復帰が可能となっております。
また、最近では当院循環器科と協力して、喀血に対する着脱式のコイルによる気管支動脈塞栓術(BAE)も行っております。
《手術実績の紹介》
呼吸器外科専門医である川村医師が着任した'01.12月より'07年5月までの手術例は196例となりました。その疾患別内訳は、肺がん82、自然気胸(巨大ブラ、続発性気胸を含む)69、膿胸13、結核性疾患9、縦隔腫瘍6、ほか17でした。'06年秋の流山市の肺がん検診2次精査で受診されたなかで、肺がんが3名に発見され手術となりましたが、そのうち1名は89歳の超高齢者でした。自然気胸では、両側同時発症の気胸で両側ブラ切除を行った例が3例、胸腔内に出血を伴い緊急手術となった例が1例ありました。
地域一般病院の呼吸器外科ですので、肺がん以外の自然気胸といった疾患や膿胸などの炎症性の疾患が多いことが特徴といえます。膿胸手術は、開窓術、胸腔鏡下掻爬廓清術、骨膜外空気充填術、筋弁充填腔閉鎖術などが行われました。幸いに、今までに後出血再開胸といった術後の重篤な合併症はなく、膿胸術後の1例の患者さまを除き、全員が元気に退院されました。
また、当院は、専門医の常勤と手術例増加の実績により、呼吸器学会の認定施設、、呼吸器外科学会、胸部外科学会、呼吸器内視鏡学会の関連施設になりました。 近隣の診療所、病院から手術目的で紹介される患者さまも増えて、全体の約1/3以上を占めるまでになりました。
《診療スタイルの特徴》
当院は、循環器内科、血液透析部門のある総合病院ですので、狭心症や腎不全の合併症がある患者さまにも肺手術を行っています。例えば、慢性腎不全のために透析を行っていて肺がんが見つかった患者さんにも透析を行いながら、肺がんの手術を安全に行いました。
また、常勤の麻酔専門医、病理医がいますので、肺外科手術に必要な麻酔、手術中の気管支鏡検査、術中の細胞診、迅速組織診断などが可能です。したがって、診断が確定されていない肺末梢の小さな陰影に対して、内視鏡を用いた肺部分切除を行い、術中に癌か癌ではないか迅速に診断し、治療方針を決定しております。
救急対応もしていますので、祝日や夜間に急に具合が悪くなった時も診療しております。必要であれば入院といった対応ももちろん可能です。
肺がんの手術後に抗がん剤の治療が必要と認めた時は、吐き気などの副作用の少ないカルボプラチンを主体に、タキソール、ジェムザール、カンプトなどの新規抗がん剤を組み合わせた方法で行っております。実際には、クリニカルパスに従い、、病棟薬剤師、看護師が連携し、十分な安全管理の下に抗がん剤を投与しております。
「緩和ケア」も疼痛コントロールに対して、麻薬(オピオイド)を適切に使用し主治医が一貫して治療にあたっています。
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