今迄は透析合併症の予防を十分に行うには長時間の透析を行うことが必要でした。
なぜならば従来の透析ではβ2ミクログロブリンなどの老廃物除去が十分ではなく、これを除去するためには時間をかけることが必要です。
このため抜けやすい小さい分子の必須アミノ酸や抜く必要のないタンパク質のアルブミンの喪失が問題でした。
透析合併症に対応できます。
On-line-HDFを用いた治療では、専用の人工腎臓を使用し拡散と限外濾過の2つの原理によって、血液中の体液および小分子量物質からβ2ミクログロブリンのような中分子量域の蛋白までの幅広い不要物質を除去します。また今まで必要であった物質除去のための長時間の拘束をかならずしも必要としません。
β2ミクログロブリンの除去、清浄化された透析液によりアミロイド骨関節痛、手根管症候群といった透析アミロイドーシスの進行の阻止と予防に効果があります。
また臨床効果として、イライラ、かゆみ、レストレスレッグ症の予防、皮膚の色素沈着の改善などの効果も期待できます。
透析不耐症に対応できます。
ご高齢の患者様や体力の弱い患者様の栄養面についても改善されます。
これはアルブミンの原料であるアミノ酸の損失が少ないため栄養源であるアルブミンの生成がされやすくなります。これにより膠圧浸透圧が維持され低血圧の改善に繋がります |